注文住宅の階段はどう選ぶ?それぞれ種類ごとの特徴を掴もう!
新築住宅を購入するときは注文住宅にすれば、自分の希望に沿った間取りや仕様にしてもらうことができます。ほとんどの方は、多くの時間を過ごすキッチンやリビングの構造を重点的に考えてしまうのではないでしょうか。しかし、忘れがちな「階段」で家の雰囲気が大きく変わります。今回は、注文住宅の階段の選び方について解説していきます。
注文住宅の階段の種類ごとの特徴
まず、注文住宅における階段の5つの種類ごとに特徴を紹介します。基本的に注文住宅では今から紹介する5種類の階段がメジャーとなっています。
まず1つ目に「直階段」です。この階段は名前からわかるかもしれませんが、まっすぐに上がっていく階段です。一定の広さと長さが必要になりますが、非常にシンプルであり自然と生活空間になじませることができます。
また、最もコストのかからない階段となっています。しかし、デメリットとしては勾配が急であり直線のため、転倒した場合にはリスクが増すことが考えられます。
続いて2つ目に「かね折れ階段」です。こちらの階段は踊り場で90度に折れ曲がっていることが特徴です。構造上、建物の端に配置されることが一般的です。
直階段に比べると転倒時のリスクは軽減されますが、無意識に降下している場合には踊り場で足を滑らせてしまうといった危険性があります。注文住宅ではかね折れ階段の場合、吹き抜けで開放感を演出しているところがしばしば見受けられます。
続いて3つ目に「折り返し階段」です。折り返し階段はかね折れ階段とは違い、踊り場で180度折り返す階段です。
踊り場が広くなっていることが多く、転んでしまっても下まで落下することは考えにくく、リスクの小さい階段です。折り返し階段は比較的狭いスペースであっても設置可能のため、その分住空間を多く確保できます。
続いて4つ目に「カーブ階段」です。こちらは途中でカーブを描く階段のことです。直線に作られている階段に比べて、柔らかく優美な印象を与えてくれるのが特徴です。この階段は輸入住宅などで玄関の正面に配置されていることが多く、酒脱な雰囲気を演出するのに向いているといえます。
最後5つ目に「らせん階段」です。こちらは柱を軸にらせん状にステップを上がっていく階段になります。学校や病院の非常階段などでご存知の方も多いのではないでしょうか。この階段は上から見ると円柱状になっており、スペース節約が大きなメリットです。
さらに他の階段に比べてオシャレであることから人気となっています。しかし、コストがかかることや、大きな家具を持ち上げる際に難しくなってしまうことが残念な点です。
注文住宅の階段を選ぶ際は外観デザインにも気を使おう!
注文住宅で階段を選ぶときには外観のデザインにも気を使わなくてはいけません。ここではそれらの外観について3つの視点から紹介します。
まず1つ目に「箱型」です。こちらはポピュラーな形式で、長い箱をだんだんに積み重ねたように見える階段のことです。箱型は実用性が重視されており、下のスペースには収納やトイレとして使用することもできます。
さらに他のデザインに比べてコストをかけずに作れるといったメリットがあります。しかし、デメリットとしては視線が抜けるスペースを作りにくいことから、圧迫感や野暮ったさが出てしまうことが挙げられます。
続いて2つ目に「ストリップ型」です。こちらは踏み台だけの階段のことです。箱型とは違って向こう側が吹き抜けて見えるため、開放感がある雰囲気を容易に作り出すことができます。
箱型に比べてコストがかかってしまうことはデメリットですが、デザインを工夫することで洗練された据え置きのインテリアのように見せることも可能です。また、アイテムを置くなどしてとてもオシャレな雰囲気を演出できます。
最後に「ひな壇型」です。あまり知名度の高いデザインではありませんが、こちらはステップの一部を壁からあえてはみ出させるタイプの階段です。
具体的には玄関に面する壁に直階段を作り、下側半分までを露出させるといった構造の階段のことです。限られたスペースであっても洗練された雰囲気を演出することができることがメリットです。
注文住宅の階段を選ぶ上で意識するべきポイント
最後に、注文住宅で階段を選ぶときに意識するべきポイントを解説していきます。まず、階段を選ぶ際には必ず全体のバランスを見ながら設計・デザインを考えるようにしましょう。そのために意識すべき要素を5つ紹介します。
まず1つ目に「手すり」です。手すりは落下や転倒を防ぐために設置されていますが、シンプル過ぎても味気ないですよね。手すりのデザインひとつで階段の印象を大きく変えることができます。
続いて2つ目に「桁」です。階段を支えるための桁も印象を左右する要素の一つです。階段中央に1本の桁を通して支える一本桁、踏み板を両側から桁で挟む側桁、板をギザギザに切ってそこに踏み台を乗せて下から支えるささら桁があります。どの桁にするかで印象を大きく変えることができます。
続いて3つ目に「段数」です。階段には1ステップあたりの高さと奥行きに基準が決められています。その範囲内で段数を考えることになり、平均として少し緩やかな14~15段が採用されることが多くなっています。しかし、スペースや天井高、家族構成などによって使いやすさは異なるので、家族で話し合うようにしましょう。
続いて4つ目に「素材」です。基本的には木や鉄が使われることが多いですが統一する必要はなく、木材と鉄を使用してコントラストを演出することも可能です。
最後に「照明」です。照明に関しても、家全体のテイストに合っているかを考えることが重要です。形や色、素材の質感を考慮して家全体に馴染んでいるかどうかを考えましょう。階段の照明は明るすぎても暗すぎても危険なので、他の部屋とのバランスを見て選択するようにしてください。
まとめ
今回は注文住宅の階段はどう選ぶかについて、それぞれの特徴とともに解説してきました。住居を作っていくうえで忘れがちですが、階段は家の雰囲気を大きく左右します。自分たちが考える理想の住まいに近づくように、階段もしっかりと考えて素晴らしい家を作り上げましょう!